十発かぞえうた

十発かぞえうた

かぞえうた

ひとつ、頬骨砕ける音がして、弾がひとつ、弾倉へ。
ふたつ、歯もまた粉々に、白いかけらが飛び散った。
みっつ、額に三つ目の目、もう二度と閉じられない。
よっつ、防弾板の四ミリも、あっさり抜けて穴ひとつ。
いつつ、心臓どくどく脈を打ち、真っ赤なしぶきが五つ跳ね。
むっつ、肋骨ぱきぱきと、初雪踏むよな音がする。
ななつ、七つ数えて息が止まる、開いた口はそのまんま。
やっつ、葬式に来た八人が、黙って棺を眺めてる。
ここのつ、心臓九つ打つあいだ、九発目だけがまだ眠る。
とお、十発目でおしまいさ、おかしな話に句点をひとつ。

がちゃん、とボルトが鳴った。
今日、死はおまえの指先の力みになる。